器の旅 〜多治見・再び〜


2年ぶりの岐阜県多治見市。前回、行くことができなかったところを巡る。
名古屋駅から多治見駅まで30〜40分。
そこからバスに乗り17分、笠原町へ。
笠原町は、デザインタイルの生産量が日本一らしい。

岐阜県の東濃地方と呼ばれる一帯で美濃焼は焼かれているが、それぞれ地域によって作られる器の種類が分業されている。

市之倉(多治見市):盃
笠原 (多治見市):茶碗、タイル
駄知 (土岐市) :どんぶり
下石 (土岐市) :徳利



最初に訪れたのが、モザイクタイルミュージアム。
建築家の藤森照信さんの建物がユニークで、とにかく映える。
タイルもここまでやればアートになるということか。





陶芸の産地に行くと、大抵はほとんど人がおらず閑散としている。
年に1、2回の陶器市のようなイベントでもないと観光客は来ない。
そう考えると、モザイクタイルミュージアムは、開館から3年で来場者50万人を達成。
時代のニーズを捉えている陶芸産地として、お手本となりそうだ。



バスを乗り継ぎ、市之倉町へ。
多治見市街から少し離れた場所にあり、今も多くの窯元が残る。
残念ながら多くはお盆休みでしたが・・・

市之倉さかづき美術館。市之倉は、日本の盃の7割を生産する。
交通の便が悪く、原料の入手が困難であったことから、小さくても単価の高い製品として、盃の生産が盛んになる。
想像していたのと異なり、盃の多くは磁器。絵付けされ、有田のような焼き物が並ぶ。

美濃焼の巨匠たちの作品も並び、美濃焼の基本をおさらいする。


美術館から徒歩5分ほどのところに幸兵衛窯がある。
美濃を代表する窯元で、ミシュランガイド2つ星を獲得している!
古陶器の収蔵品など見応えがある展示室を持つ。


6代目の人間国宝、加藤卓男が、かつて幻と言われ、技術が絶えていた古代ペルシアのラスター彩を復活させたことで陶芸業界では有名??
確か漫画『ギャラリーフェイク』にも登場していたはず。



美濃焼の古典からペルシア陶器まで、陶器の歴史を学ぶ上で必須の場所である。
いや、興味のある人がいるのかはアヤシイが・・・



美濃式の単式穴窯。今も時々使われているそうだ。
一般的な製品については、基本的にガス窯で焼かれている。


かなり充実している窯元でした。。
また訪れてみたいと思える陶芸の産地です。

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